謡曲「夕顔」 / 第1場面
都の名所を巡る旅僧
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あらすじ・人物・読み方
豊後の国から出た旅僧は、男山に参ろうと都に上り、名所旧跡を巡る。賀茂の社や糺の森を過ぎ、五条あたりの主も知れぬあばら家まで訪ね歩いて一日を暮らす。
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謡曲「夕顔」・第1場面0 / 11
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旅僧の言葉。「私は豊後の国から出てまいった僧でございます。松浦や箱崎の神々の誓いも優れているとは申しますが、それにもまして名高い男山(石清水八幡宮)にお参りしようと思い、このほど都へ上っております。都の名所や旧跡を拝み巡っております。今日もまた出かけて、お寺に参ろうと(思うのです)。
サシ「尋ねて見る都に近い名所は、まず名高く聞こえる賀茂の社。雲の林に夕日の光が射し、移ろうほうは秋草の花紫の野を分けて行き、地謡「賀茂の御社を伏し拝み、賀茂の御社を伏し拝み、糺の森も通り過ぎて、帰る宿は、在原業平の歌の月かと見まがうばかりであった。五条あたりのあばら家の、主も知らないような所まで尋ね訪ねて、一日を暮らしたことだ。
底本:謡曲二百番:四流対照 下巻 芳賀矢一訂(金港堂書籍、明治42年)。本文画像:所蔵機関の公開資料。
明治42年(1909)芳賀矢一訂『謡曲二百番:四流対照』下巻(金港堂書籍)所収「夕顔」(観世流)の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本の主文(観世流)の字句を残し、他流の異文符は本文に含めていません。発音の読みと独自訳を添えています。