謡曲「葵上」 / 第1場面
物の怪の訴え
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あらすじ・人物・読み方
朱雀院に仕える大臣が、左大臣の息女・葵上の物の怪の患いを訴える。貴僧・高僧の祈祷も医療も効き目がないため、照日の神子を召して梓弓の口寄せを行い、生霊か死霊かを見分けさせることになる。
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謡曲「葵上」・第1場面0 / 5
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大臣「そもそも、私は朱雀院にお仕え申し上げる臣下でございます。さて、左大臣の御息女・葵上の物の怪の患いが、並々ならぬ御様子でございますので、貴い僧・高僧をお招き申し上げ、大法・秘法の御祈祷や医療など、さまざまの手を尽くされましたが、一向に効き目がございません。ここに照日の神子といって、隠れもない梓弓の名手がおりますのを召して、生霊と死霊の区別を梓弓に掛けさせ申し上げよとの御沙汰でございますので、この旨を申し付けたく存じます。さっそく梓弓に掛けてください。」
底本:『謡曲二百番:四流対照』上巻 芳賀矢一訂、金港堂書籍、明治42年[1909]所収「葵上」。本文画像:所蔵機関の公開資料。
明治42年(1909)芳賀矢一訂『謡曲二百番:四流対照』上巻(金港堂書籍)所収「葵上」(観世流)の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本の主文(観世流)の字句を残し、他流の異文符は本文に含めていません。発音の読みと独自訳を添えています。