半蔀 / 第6場面
和歌の掛け合いと夢の終わり
あらすじ・人物・読み方
源氏の歌「折りてこそそれかとも見め」を霊と地謡の掛け合いで詠い直し、夜明けの東雲とともに霊は半蔀の内へ戻る。すべては夢と消える。
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地「折りてこそ。」シテ「折りてこそ、それかとも見ましょう、黄昏に。」地「ほのぼのと見えた、花の顔よ。」
シテ「最期の宿は、お知らせ申し上げました。」地「常にはお弔いください。」シテ「おいでください、と。」地「木綿附(ゆうつき)の鳥の音よ。」シテ「鐘もそのとおりに。」地「告げ渡る東雲に、夜も明けようとしています。明けないうちにと夕顔の宿、明けないうちにと夕顔の宿の、また半蔀の内に入って、そのまま夢となってしまいました。」
底本:謡曲二百番:四流対照 下巻 芳賀矢一訂(金港堂書籍、明治42年)。本文画像:所蔵機関の公開資料。
明治42年(1909)芳賀矢一訂『謡曲二百番:四流対照』下巻(金港堂書籍)所収「半蔀」(観世流)の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本の主文(観世流)の字句を残し、他流の異文符は本文に含めていません。発音の読みと独自訳を添えています。