半蔀 / 第4場面
窓頭の上歌とロンギ
あらすじ・人物・読み方
窓頭に向かう朗月を詠う上歌ののち、ロンギの応答が重ねられ、草の半蔀が押し上げられて、夕顔の霊が姿を現す。
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歌「窓頭に向かう朗々たる月は、琴瑟に当たって、愁傷の秋の山、ものすごい様子の夕暮れです。」
ロンギの地「ほんとうにものすごい風の音よ。箏戸の竹垣のあった世の、夢の姿をお見せください。菩提を深くお弔いしましょう。」
シテ「山の端の、心も知らずに、行く月は、上の空で絶えた跡の、またいつ逢えるでしょうか。」地「山賤の垣は荒れても、折々は。」シテ「哀れみをかけよ、撫子の。」地「花の姿にお目にかかれたら。」シテ「跡を訪れるべきでしょうか。」地「なかなかに。」シテ「それならばと思い、夕顔の。」地「草の半蔀を押し上げて、立ち出るお姿を見ると、涙が止まりません。」
底本:謡曲二百番:四流対照 下巻 芳賀矢一訂(金港堂書籍、明治42年)。本文画像:所蔵機関の公開資料。
明治42年(1909)芳賀矢一訂『謡曲二百番:四流対照』下巻(金港堂書籍)所収「半蔀」(観世流)の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本の主文(観世流)の字句を残し、他流の異文符は本文に含めていません。発音の読みと独自訳を添えています。