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御伽草子「一寸法師」 / 第4場面

計略と都落ち

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計略と都落ちをもとにした創作画
あらすじ・人物・読み方

一寸法師は三つ物の米を使った計略で姫君に罪を着せ、その始末を命じられる。姫君を伴って都を出て、難波へ向かう舟に乗る。

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御伽草子「一寸法師」・第4場面0 / 18
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ある時、三つ物のうちまきを取って、茶袋に入れ、姫君が寝ておられたので、計略をめぐらし、姫君のお口に塗った。そして、茶袋だけを持って〔泣くふりをして〕涙を拭った。宰相殿がご覧になって、お尋ねがあったので、〔一寸法師は〕「姫君が、私がこのごろ、心を集めて置きましたうちまきを、お取りになって、お食べになりました」と申したところ、宰相殿が大いにお怒りになったところ、案の定、姫君のお口に〔米が〕ついていた。〔私の申すことに〕嘘はありません。このような者を、そのままにしておいて何になろう。ぜひとも失うがよいと言って、一寸法師に〔その始末を〕お命じになった。

一寸法師が申したことには、「私の物を〔姫君が〕お取りになりましたので、ここに、どうとも始末せよとおっしゃったことを」、心のうちに嬉しく思うこと限りなかった。姫君は、まだ夢のような心地で、呆れ果てておられた。一寸法師が、早く早くと勧め申したので、やみへこ、ほくゆくふぜいで、都を出て、足にまかせてお歩みになった。〔姫君の〕お心のうちは、お察しください。ああ、痛わしいこと。一寸法師は、姫君を先に立てて出ていった。

宰相殿は痛わしく、このことをお止めになりたいと思われたけれども、継母の言葉があったので、さしてはお止めにならなかった。女房たちもお付き添いにならなかった。姫君は、思いもよらぬこととお思いになり、こうしてどこへも行くあてはなかったが、難波の浦へ行こうと言って、鳥羽の津から舟にお乗りになった。

折しも風が荒く吹いて、京離る島へ流れ着いた。舟から上がって見ると、人が住んでいるとも見えなかった。このように風が悪く吹いて、あの島へ吹き上げられた。あれこれと思い煩ったけれども、どうにもならず舟から上がり、一寸法師があちらこちらを見回すと、どこからともなく鬼が二人やって来て、一人は打出の小槌を持ち、今、

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底本:『御伽草子 後』今泉定介・畠山健校定、吉川半七、明治24年[1891](国立国会図書館蔵 913.49-O-I)所収「一寸法師」。本文画像:所蔵機関の公開資料。

明治24年(1891)今泉定介・畠山健校定『御伽草子 後』(吉川半七、国立国会図書館蔵 913.49-O-I)所収「一寸法師」の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本は渋川版の本文を明瞭な字形で伝える明治の校定本で、通行字体・現行仮名へ写し、句読点を補っています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。