ATAWI 古典文学JAPANESE CLASSICS, AT YOUR PACE

謡曲「源氏供養」 / 第2場面

女の訴え

あらすじ・人物・読み方

石山寺のほとりで女が法印に声をかけ、源氏六十帖を書いた者と明かして、供養をしなかった科で成仏できない身を訴え、石山での供養を頼む。

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謡曲「源氏供養」・第2場面0 / 7
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シテの女の言葉。「もしもし、安居院の法印に申し上げたいことがございます。」ワキの言葉。「法印とは私のことでしょうか。何の用でしょうか。」シテの言葉。「私は石山に籠り、源氏六十帖を書き記しました。亡き後までの筆の慰み、その名の形見とは――

そうはなりましたが、あの源氏に最後まで供養をしなかった罪によって、成仏できませんので、よろしければ石山で源氏の供養を営み、私の跡をも弔ってください。このことをお願いしようと、ここまで参りました。」ワキ。「これは思いもよらぬことを承りました。しかし、たやすいことです。供養を営みましょう。ところで、あなたはどのような方ですか。誰の名で廻向をすればよいのでしょうか。」

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底本:謡曲二百番:四流対照 上巻 芳賀矢一訂(金港堂書籍、明治42年)。本文画像:所蔵機関の公開資料。

明治42年(1909)芳賀矢一訂『謡曲二百番:四流対照』上巻(金港堂書籍)所収「源氏供養」(観世流)の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本の主文(観世流)の字句を残し、他流の異文符は本文に含めていません。発音の読みと独自訳を添えています。