方丈記 / 第3場面
治承の辻風
あらすじ・人物・読み方
治承四年、突然のつむじ風が都を吹き荒らし、家々を倒し人を死なせた。
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方丈記・第3場面0 / 16
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また、治承四年四月二十九日、中納言の邸の門の東から、突然つむじ風が吹いて、三、四町を吹き荒らし、家々を吹き倒し、垣根を吹き破り、檜皮や板などが、煙のように吹き上げられた。
目もくらみ、耳も聞こえず、木の葉が風に乱れ飛ぶように、人の声も聞こえず、地獄の風かと思われるほどであった。家の損害は数多く、死ぬ人も、数知れなかった。あるいは鬼の風といって恐れ、あるいは疫病の風といって案じる人もいた。
底本:『方丈記』正保4年[1647]村上平楽寺刊(京都・二条通玉屋町)・国立国会図書館蔵 857-80。本文画像:所蔵機関の公開資料。正保4年[1647]村上平楽寺刊『方丈記』(国立国会図書館蔵 857-80)の本文を原画像と照合した独自編集本文です。通行字体・現行仮名へ写し、濁点・句読点を補っています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。