浦島太郎
丹後の国の漁師。釣り上げた亀を助けた縁で龍宮城に招かれ、女房と三年を過ごす。帰郷すると七百年が過ぎており、玉手箱を開けて年を取り、鶴となって飛び去った。後に浦島の明神と顕れる。

丹後の漁師・浦島太郎は、釣り上げた亀の命を助ける。翌日、海上で出会った美しい女房に連れられて龍宮城へ行き、夫婦として三年を過ごすが、父母を案じて帰郷すると、すでに七百年が過ぎていた。禁を破って玉手箱を開けた太郎は年を取り、鶴となって飛び去る。御伽草子の短編。
肖像は物語をもとにした創作画です。人物の年齢・衣装は場面によって変わります。
丹後の国の漁師。釣り上げた亀を助けた縁で龍宮城に招かれ、女房と三年を過ごす。帰郷すると七百年が過ぎており、玉手箱を開けて年を取り、鶴となって飛び去った。後に浦島の明神と顕れる。
浦島太郎の父母。太郎が日々の漁で養っていた。故郷に残してきたことを、太郎は龍宮で案じ続け、帰郷の理由となる。
海上に小舟で漂っていた美しい女。その正体は、ゑじまが磯で浦島に命を助けられた龍宮城の亀で、恩返しに浦島を夫婦として龍宮城へ招いた。別れに際して玉手箱を形見に授ける。
呼び名:亀・龍宮城の亀紫の庵に住む八十ばかりの翁。帰郷した浦島に、浦島は七百年以前の人と言い伝えられていることを語り、古塚と石堂をその廟所として教える。
各場面をもとに制作した創作画です。原典の図版や史料の再現図ではありません。
亀を助ける丹後の漁師・浦島太郎は、日課の釣りのさなか、ゑじまが磯で釣り上げた亀の命を助けて海へ帰す。翌日、沖に小舟が一艘浮かんでいる。第2場面
女房との出会い小舟にただ一人乗っていた美しい女房は、本国へ送ってほしいと泣いて頼む。同情した太郎は同船し、龍宮の宮殿に着く。女房は夫婦の契りを申し出て、太郎は承諾する。第3場面
龍宮城と四季の眺め女房に案内されて龍宮城を巡ると、四方に四季が表され、東は春、南は夏、西は秋、北は冬の景色が広がる。第4場面
別れと贈答歌三年が過ぎ、父母を案じた太郎は三十日の暇を乞う。女房は正体が龍宮城の亀であることを明かし、開けてはならない筥を形見に授ける。二人は歌を贈答し、太郎は帰郷する。第5場面
帰郷と翁の知らせ帰り着いた故郷は人跡絶え、紫の庵の翁に尋ねると、浦島は七百年以前の人だという。翁は古塚と石堂こそその廟所だと指さして教える。各場面をもとに制作した創作画です。原典の図版や史料の再現図ではありません。
『御伽草子 後』今泉定介・畠山健校定、吉川半七、明治24年[1891](国立国会図書館蔵 913.49-O-I)所収「浦島太郎」
底本:『御伽草子 後』今泉定介・畠山健校定、吉川半七、明治24年[1891](国立国会図書館蔵 913.49-O-I)所収「浦島太郎」。本文画像:所蔵機関の公開資料。
明治24年(1891)今泉定介・畠山健校定『御伽草子 後』(吉川半七、国立国会図書館蔵 913.49-O-I)所収「浦島太郎」の本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像と照合した独自編集本文です。底本は渋川版の本文を明瞭な字形で伝える明治の校定本で、通行字体・現行仮名へ写し、句読点を補っています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。