薫
女三の宮と柏木の間に生まれた若君。表向きは源氏の末子として六条院に迎えられ、五十日の祝いを受ける。生まれつき身に薫る香りを持つといい、その出生の秘密が後の物語の核となる。
呼び名:
一品の宮の病の祈祷で験を認めた横川の僧都を訪ねた薫は、小野の山里に浮舟が出家して隠れ住むことを聞かされる。弟の小君を使いに立てて文を送るが、浮舟は涙にくれて返事を書くことができず、歌一首を添えた薫の文は持ち帰られる。使者の頼りない報告に、薫はなお疑いを残し、物語は静かに閉じられる。
肖像は物語をもとにした創作画です。人物の年齢・衣装は場面によって変わります。
女三の宮と柏木の間に生まれた若君。表向きは源氏の末子として六条院に迎えられ、五十日の祝いを受ける。生まれつき身に薫る香りを持つといい、その出生の秘密が後の物語の核となる。
呼び名:横川に籠もる高僧。母尼の初瀬詣での帰路、宇治の院で行き倒れていた浮舟を見つけて救い、小野の妹尼のもとで剃髪させる。一品の宮の修法にも召される。
呼び名:僧都八の宮と中将の君の娘で、宇治の中の君の異母妹。京で母と継父の常陸介のもとに育つ。本帖では薫がその存在を知り、賀茂の祭の帰途、宇治で姿を垣間見る。
呼び名:浮舟の同母弟。横川の僧都のもとに童として仕える。薫に託された文を携えて小野を訪ね、姉との再会のきっかけとなる。
呼び名:小君横川の僧都の母。八十余歳で、古い願により初瀬へ詣でる。その帰路に宇治の院へ宿り、行き倒れの浮舟を発見するきっかけとなる。
呼び名:大尼君・母尼横川の僧都の妹。もと上達部の北の方で、小野に住む。行き倒れの浮舟を引き取って看病し、亡き娘の代わりのように慈しむ。
呼び名:尼君・妹の尼君SOURCE & EDITORIAL NOTES
北村季吟『湖月抄』
延宝元年(1673)刊底本:北村季吟編『湖月抄』延宝元年[1673]刊・国立国会図書館蔵 本別3-1 第54冊。本文画像:所蔵機関の公開資料。延宝元年(1673)刊『湖月抄』の大字本文を原画像とOCRで照合した独自編集本文です。通行字体・現行仮名へ写し、濁点・句読点を補い、反復符を展開しています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。