ATAWI 古典文学JAPANESE CLASSICS, AT YOUR PACE

源氏物語 第7帖

紅葉賀 もみじのが

あらすじ

試楽で源氏が青海波を舞い人々を涙させた季節、藤壺のお腹では源氏の子が静かに育っていました。

この帖の人物

場面 第1–5場面

場面 第6–10場面

場面 第11–15場面

第11場面紫の君に慰められる思い沈む源氏は西の対の紫の君のもとで笛と琴を教え、膝で眠る姫君を見捨てられず外出を取りやめます。噂は葵の上や帝の耳にも入り、帝は「どんな隈に隠れ歩くのか」と源氏をいとおしがります。第12場面源典侍の扇色好みと評判の老女官・源典侍に、源氏は扇を取り替えて歌を詠みかけます。「君し来ば手なれの駒に」の歌に源氏は笹と駒で切り返し、その様子を障子越しに見た帝に笑われます。頭中将も典侍に言い寄ります。第13場面温明殿の密会と頭中将の闖入夕立の宵、琵琶を弾く源典侍のもとを源氏が訪れた夜、様子を窺っていた頭中将が太刀を抜いて踏み込みます。源氏は相手が中将と見破って着物を脱がせ合い、二人は破れた衣のまま歌を詠み交わして退出します。第14場面翌日の帯の応酬置き忘れた指貫と帯が典侍から届き、歌の応酬が続きます。殿上で顔を合わせた源氏と頭中将は、真面目な顔を取り繕いながら「鳥籠の山」と口止めし合い、以後もこの一件を脅しの種にされます。第15場面藤壺の中宮、源氏の参議七月、藤壺が中宮に立ち、源氏は参議となります。帝は若宮を東宮に立てる布石として母宮の地位を固めたのでした。輿に供奉する源氏は「尽きもせぬ心の闇に暮るるかな」と独りごち、若宮はますます源氏に似てゆきます。

出典・底本

底本:北村季吟編『湖月抄』延宝元年[1673]刊・国立国会図書館蔵 本別3-1 第7冊。本文画像:所蔵機関の公開資料。延宝元年(1673)刊『湖月抄』の大字本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像(IIIF)と照合した独自編集本文です。通行字体・現行仮名へ写し、濁点・句読点を補い、反復符を展開しています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。