ATAWI 古典文学JAPANESE CLASSICS, AT YOUR PACE

源氏物語 第35帖

若菜下 わかなげ

あらすじ

冷泉帝が譲位し、世は今上帝の代へ移る。源氏は住吉に詣でて昔を偲び、朱雀院の五十の賀に備えて女三の宮に琴を授け、女楽の試みが催される。その夜から紫の上は重く病み、ついには六条御息所の死霊が姿を現す。一方、柏木は女三の宮への恋に身を持ち崩し、小侍従を頼って宮の御方へ忍び入り、過ちを犯す。源氏は柏木の文を見つけて胸に収め、柏木は恥と病に伏してゆく。

この帖の人物

場面 第1–5場面

場面 第6–10場面

第6場面紫の上の憂い朱雀院は出家修行に専念し、女三の宮の後見を源氏に託して宮の勢いは増す。一方紫の上は、源氏の心が移ることを恐れ、出家を願いながらも言い出せずにいる。孫たちに囲まれる中、女三の宮だけが若く穏やかなままである。第7場面琴の稽古朱雀院が女三の宮との対面を望み、源氏は若菜の宴の準備を進める。宮の琴の腕を心配した源氏は、夜ごとに熱心に琴を教え、女御もその稽古を聞きに退下するほどになる。第8場面女楽の試み源氏の四十の賀を控えた正月、源氏は六条院の女性たちによる女楽を試みる。明石の君の琵琶、紫の上の和琴、女御の箏、女三の宮の琴が合わさり、夕霧も加わって見事な合奏となる。源氏は琴の衰退を嘆き、宮の上達を喜ぶ。第9場面語らいの夜と発病女楽の後、源氏は紫の上と女三の宮の琴を語り合い、三十七歳になる紫の上へ今年は慎むよう勧め、来し方の女性たちを回想する。紫の上は出家の許しを請うが源氏は退ける。その夜更けから紫の上は胸を病み始める。第10場面二条院の看病女楽の翌朝から紫の上は胸を病み、発熱して臥せる。源氏は四十の賀の騒ぎも止めて祈祷に尽くし、出家を願う紫の上を引き止め続ける。二月が過ぎても回復せず、二条院へ移して看病するが、日ごとに弱っていく。

場面 第11–15場面

場面 第16–20場面

場面 第21–22場面

出典・底本

底本:北村季吟編『湖月抄』延宝元年[1673]刊・国立国会図書館蔵 本別3-1 第35冊。本文画像:所蔵機関の公開資料。延宝元年(1673)刊『湖月抄』の大字本文を、国立国会図書館デジタルコレクションの原画像(IIIF)と照合した独自編集本文です。通行字体・現行仮名へ写し、濁点・句読点を補い、反復符を展開しています。発音の読みと独自訳を添え、補った主語などは〔 〕で示します。